認可を受けたFXブローカーを選ぶ理由

外国為替市場ではきわめて流動性の高い市場が週6日、1日24時間用意されており、1日の取引高は5兆ドルにも及びます。取引にはいつでも簡単に参加・退出することができますが、規制当局から認可を受けたブローカーを利用することで初めて公正な取引が保証され、安全に資金を運用することができます。

規制は投資家を助ける

為替市場では信頼できるFXブローカーを選んで取引することが極めて重要です。インターネット上にはお勧めのブローカーのリストを掲載したサイトや役に立つレビューがあふれています。なぜブローカーを慎重に選ぶべきなのかに対する回答はいくつかありますが、最も分かりやすい答えは規制当局の監視の下で安全に取引できるというものでしょう。やっとの思いで築いた資産を無認可のブローカーに持ち逃げされたら手の打ちようがありません。

よく知られた規制当局としては、米国の商品先物取引委員会(CFTC)や先物協会(NFA)、キプロス証券取引委員会(CySEC)、英国の金融行動監視機構(FCA)などが挙げられます。

ブローカーを選ぶ際はその所在地を把握しておくことが重要です。これは先進諸国では、問題が発生して資金を引き上げる必要が生じた場合に当該国の法律が手助けになる場合があるためです。

FXブローカーはどれも同じということはありません。非常に信頼できるブローカーもありますが、いかがわしいものも数多く存在します。自分に合った取引ができるかどうかだけでなく、取引全体を見渡して最も利益となるブローカーを各自が責任を持って探し出す必要があります。

取引の世界ではセキュリティが大きな役割を果たしています。安全なネットワークがあって初めて安心して取引ができ、取引の秘匿性が担保されます。規制当局から認可を得る手続きには、このようなセキュリティとシステムの安全性の確保も含まれています。

金融商品

規制当局の監視対象には取引の公正性、法の遵守、セキュリティだけでなく、ブローカーが扱う金融商品も含まれます。たとえば、バイナリー オプションが利用可能な国があれば、特定の金融商品のみ取引が許可されている国もあるといった具合です。これは、ブローカーによっては取り扱える金融商品が制限されていることを意味しています。そのため、事前に自分の投資戦略に沿った金融商品が取引できるかどうかを確認する必要があります。

FXブローカーを探す際に投資家の多くは使い易いプラットフォームを見つけることに熱心ですが、最適なブローカーにたどり着くには規制当局から認可を受けているかどうかに注目することも大切です。透明性があり裏がないブローカーは往々にして実績も高く、外国為替市場では最も安心して取引できるといえます。

2017年の米ドル/円年間予測

2017年は効果のない日銀政策がもたらした円高による下落傾向と、米国のインフレ懸念およびFED(連邦準備制度/米連邦準備銀行)の利上げによる上昇傾向が入り乱れ、米ドル/円にとって非常に浮き沈みの激しい1年になった。

為替ペアの方向性は、ハト派的な日銀とタカ派的なFEDに左右された。

2016年の市場要因

米ドル/円は年初120.111で始まり、2015年末のタカ派的なFEDの余波を受け1月29日には121.678まで上昇した。2015年後半にFEDは0.25%(25bp)の利上げに踏み切り、2016年には最大4回の利上げを示唆していた。

しかし、2016年(1月下旬の第1回連銀の金融政策会議で、FRB議長のジャネット・イエレンは投資家に対し、市場の過度のボラティリティと米国の脆弱な労働市場への懸念を理由に、FEDは利上げの用意がないことを警告していた。さらに、インフレ率は目標の2%を下回り続けていた。

2016年の春を通してFEDがハト派的な色合いを継続したことで、投資家の間では11月の米国大統領選後まで利上げないことが決定的になった。米ドル/円は英国のEU離脱(ブレグジット)が決まった6月24日の国民投票の結果を受けて、同日年間の最安値となる98.887を付けた。

ブレグジットによるグローバル株式市場の暴落が最高潮に達し、落ち着きを取り戻すに連れて米ドル/円もレンジでの取引に転じた。少なくとも一時的には最悪の事態が終焉したように見えた。よりリスクの高い資産に対する需要が増加し、低金利の日本円に(売り)圧力がかかった。

米ドル/円は、ドナルド・トランプが大方の予想を裏切り米大統領選で勝利を収める11月初めまでレンジでの取引に終始した。 11月9日から12月15日までトランプ次期大統領の政策によるインフレ再燃の確信を受け、米ドル/円は101.179から118.658に急騰した。これにより、米国長期債権の利回りと株式が上昇し、ドルはより魅力的な資産となった。

12月にFEDは金利を 0.25%(25bp)引き上げ、2017年中に少なくとも3回の利上げを示唆した。米ドル/円は、3.312(2.61%)安の116.979で2016年の取引を終えたが、2017年へ向けて十分な上昇のモメンタムを保持した。

2016年の日本銀行の動き

年間を通じて政策が景気浮揚や円安促進の効果をもたらすことがなかったため、日銀にとって年末の(市場)の動向は好ましいものだった。

日銀の動きを時系列に沿って確認してみよう。1月29日、日本経済を長年の停滞から脱却させるために初めてとなるマイナス金利導入を発表した後、米ドル/円は最高値をつけた。

3月15日、主要な金融政策に変更はなかったものの、景気の見通しを下方修正し、さらなる対応に向けて舵を切った。

4月28日、日銀が経済成長とインフレを目的とした政策パッケージに固執したため、その後円は米ドルに対して3%超も急上昇した。これに対する動きが何もなかったことで、中央銀行がさらなる景気刺激策を行うだろうという市場の期待は裏切られた。

6月16日、インフレの勢いと世界的な成長双方の鈍化にもかかわらず、日銀が追加の金融刺激策を控えたことで円は再び高値をつけた。このニュースにより円は過去2年間で最高値をつけることとなった。

7月下旬、多くの投資家がより積極的な景気刺激策を期待していた中で発表された日銀の控えめな緩和策は再び失望を買った。

9月21日、日銀は10年国債のゼロ金利を目標にすると発表し再び投資家を驚かせた。これを「新しい枠組み」と呼んだのはこれまでの目標に10年債の金利は含まれていなかったためだ。このニュースは一部では前向きなものと評価されたが、直接的な新しい刺激策を望む声もあった。

11月1日、日銀はインフレ予測を大幅に引き下げたにもかかわらず、政策を変更しないことを選択した。現在2017年度に代わり2018年度(2019年3月まで)の年間インフレ率を2%と予測している。

トランプ当選による米ドル急騰後に初めて行われた、2016年最後の会合では新しい施策を示すことはなく、2%の物価安定目標を遂行するために必要な政策を維持すると発表した。

2017年の予測

2016年最後の会合で日本銀行は、輸出が「上昇している」間は「緩やかな回復傾向が続く」として経済予測を上方修正し、「緩やかな回復がこの先の緩やかな景気拡大に転じる」と予測した。

これは素晴らしいニュースだが、景気回復への評価はトランプとFEDに向けられるべきだろう。

日銀が2017年の大部分にわたって期待された政策を維持することと、FEDの利上げを織り込めば、金利差により2017年中は米ドルと円の好ましい関係が続くだろう。

しかし、世界的な金利上昇が国債の金利にまで波及すると、日銀は決断を迫られることになる。これは9月に10年物国債のゼロ金利を目標と決定したためだ。

トランプ次期大統領の政策が期待通りにインフレを押し上げ、FEDが少なくとも3回の利上げでインフレを追求すれば2017年に米ドル/円が上昇を続けると予測される。しかし、米国経済、特に労働市場で低迷があった場合は円高に振れる可能性がある。 もちろん、FEDが2%のインフレの義務を達成できなければ米ドルが円に対して弱含むことも考えられる。

2016年に最も影響力のあった人物

今年マーケットに歓迎すべきを変動もたらし、投資家にチャンスやリスクを与えた人物として思い出せるのは誰だろう?

ドナルド・トランプがジャネット・イエレンを抑えて1位に輝いた。ただし、トランプ氏は自分の後ろにイエレンの名前があることが気に入らないかもしれないが。

11月4日(金)から昨日(までに起きた出来事を振り返ると他の誰かを1位に選出するのは難しいだろう。

  • ドル スポット指数が6.06%上昇。
  • 金が13.3%急落。
  • ドル円が112円から117.55円に上昇。ドルが13.99%も上昇したことは、次期大統領が実際にはリスクに寛容なことの表われである。
  • ダウが17,888.28から19,942.09に上昇。11.5%の上昇率は金や円の動きほどインパクトはないものの、これは最も注目に値する出来事だ。マーケットですでに高すぎると考えられていた株価が7週間足らずで1,000ポイント超も上昇したことは奇跡的といえる。

FRB(連邦準備制度理事会)議長は世界的な金融危機という荒波の中でFEDの舵をとり、米国経済を今日の成熟した姿へと巧みに誘導した。その手腕は評価に値するだろう。

この2人に続くのは以下の人物だ。

ウラジミール・プーチン: 米大統領選への関与というセンセーショナルな話題については依然議論の余地があるだろう。3位としたが、1年を通して国際政治に対して大きな影響力を持ち、トルコや米民主党との緊張関係が続いたことによって間接的に市場への影響を保持し続けた。中東政策については言うまでもないだろう。プーチン氏が仕掛けるグローバル ゲームは、1月20日のトランプ次期大統領の就任を待って完成するかもしれない。ロシア ルーブルは年初から15.6%上昇した。

一つ確実に言えるのは、4年後に米民主党が政権に返り咲いたときに受け継ぐ問題は簡単ではないだろうということだ。

黒田東彦: 日本銀行総裁は、1月末に歴史上初となるマイナス金利の導入に踏み切ったが、決定翌日に円相場は3.5%上昇した。市場ストレスとFEDがよりハト派的な見通しへとシフトする時期は、日銀の金融政策および為替介入が円の需要に与える影響は限定的である。日銀総裁はこの鉄則を忘れていたようだ。

黒田総裁は国会を相手に今日に至るまでの決定を正当化する必要に迫られている。日銀単独で2%のインフレ目標を達成できるかどうかが注視されている。

デビッド・キャメロン: 欧州連合離脱(ブレグジット)の大部分はデビット・キャメロンによるものである。ブレグジット派ですらこの結果がもたらした衝撃への準備は不十分だったが、これはブレグジット派の責任というよりも政府の手腕が欠如していたことを明確に物語っている。

結局、首相は肩をふるわせながら辞職したが、国民投票前に1.4877ドルだった英ポンドは投票後に1.2123ドルへと暴落した。また、10月にはフラッシュ クラッシュ(瞬間的な暴落)によって、わずか1分足らずの間に英ポンドは9%下がり1.14ドルに急落したことも忘れてはならない。チャートを更新した誰もが目を疑ったことだろう。

マーク・カーニー: イングランド銀行総裁がランクインすることに異論をはさむ者はいないだろう。欧州連合(EU)離脱を問う国民投票の結果を受けて行った、穏やかだが威厳に満ちた演説は直近のマーケットの混乱を緩和するのに一役買った。国民投票後に一時5,982.2まで急落したFTSE100は数日で元の水準まで回復したが、これはマーケットがカーニー総裁の信用を買ったということに他ならない。

ブレグジットの混乱により国民投票直後に世界の株式時価総額が2.08兆ドル失われた。

ハーリド・アル=ファーリハ: 一般的にOPEC加盟国が石油減産の合意に達した場合は事務局長の手柄だと考えられがちだが、最終的な合意に至る過程で石油価格の安定のために涙を呑んだ、サウジアラビアの貢献を無視することはできないだろう。WTI原油先物価格は2月には一時26.02ドルまで急落した。4 月に合意に失敗した後、サウジアラビアがイランとの対立を解消できるだろうかという疑念があったが、最終的には譲歩してWTI原油先物価格は現在52.5ドルを付けている。OPECが減産の合意に達したのは実に8年ぶりのことである。

2017年はEU主要加盟国での選挙が控えており、欧州金融危機やアジア債務危機が危惧されている。来年の終わりに振り返った時、2016年は平和な年だったと思えるかもしれない。取引に参加して生き残る人もいれば、取引から降りて運がよかったといえる人もいるだろう。