外貨準備のドル比率、第1四半期は58%で横ばい ユーロは低下

[ニューヨーク 30日 ロイター] – 国際通貨基金(IMF)が30日に公表したデータによると、第1・四半期に各国が保有する外貨準備でドルの比率は58.8%となり、前四半期からほぼ変わらずだった。ドルは引き続き最大の外貨準備となっている。

一方、ユーロの比率は20%で、前四半期の20.6%から低下した。ユーロの比率は2009年に28%と過去最高を記録していた。

ソシエテ・ジェネラルの為替ストラテジスト、ケネス・ブルー氏は「ウクライナで起きたことを踏まえると、(IMFの)データは大きな驚きではない。ドルは強くなり、ユーロは弱くなった。この傾向は当面続く」との見方を示した。

第1・四半期に人民元の外貨準備に占める割合は2.8%で、前四半期から横ばいだった。円の割合は5.3%で、前期の5.5%から低下した。

世界の外貨準備総額は12兆5500億ドルで、前四半期の12兆9200億ドルから減少した。

EU、国家が支援の外国企業による買収制限へ 中国念頭

[ブリュッセル 30日 ロイター] – 欧州連合(EU)加盟国と欧州議会は30日、国家が支援する外国企業によるEU企業買収を制限する新ルールで合意した。中国による買収の可能性に対し保護主義的な姿勢を明確にした。

欧州委員会は昨年、中国などとの不公正な競争を防ぐため新たな買収ルールを提案していた。

対象となるのは5000万ユーロ以上の補助金を得ている企業で、年間売上高5億ユーロ(5億2000万ドル)のEU企業への買収を制限する。

補助金を受ける外国企業が2億5000万ユーロ以上の公共入札に参加できないようにすることでも合意した。

企業がEUに補助金を届け出ない場合、総売上高の最大10%の罰金が科される可能性がある。欧州委は新ルールが施行される2023年半ばの5年前までに供与された補助金について調査できる。

基準を超える補助金を受けた外国企業が買収や入札を行った場合は調査し、市場をゆがめる影響を是正する措置を取る。

欧州委のベステアー上級副委員長(競争政策担当)は「欧州企業が外国の補助金によって損なわれることがないようにしたい」と述べた。

ECB、金利に関し早い行動が望ましかった=オーストリア中銀総裁

[ウィーン 30日 ロイター] – 欧州中央銀行(ECB)理事会のタカ派メンバー、ホルツマン・オーストリア中銀総裁は30日付の現地紙のインタビューで、7月に利上げを開始するECBの方針について、もっと早期の行動が望ましかったとの見方を示した。

「オーストリア人としてわたしの見解を言えば、金利に関してはもっと早い行動が望ましかった。しかしわたしは25人いるECB(理事会メンバー)の1人でしかない」と述べた。現地紙オーバーエスタライヒ・ナッハリヒテンに語った。

ファイザーのコロナ経口薬「パクスロビド」、米国で正式承認申請

[30日 ロイター] – 米製薬大手ファイザーは30日、緊急使用許可を得ている新型コロナウイルス感染症の経口抗ウイルス薬「パクスロビド」について、米国で正式な承認を求めていると発表した。

食品医薬品局(FDA)に新薬承認申請書を提出したという。承認されれば、米国政府がパクスロビドの購入・国内無償提供をやめるかどうか次第で、同社は他の医薬品と同様に一般市場で販売する選択肢を得ることになる。

EUとニュージーランドのFTA交渉妥結、貿易量30%拡大へ

[ブリュッセル 30日 ロイター] – 欧州連合(EU)とニュージーランド(NZ)は30日、自由貿易協定(FTA)締結交渉が妥結したと明らかにした。発効すればお互いの貿易量は30%拡大する。EUはロシアからの事業撤退を進める中、他国との結びつきを強化する。

欧州委員会のドムブロウスキス通商担当委員は記者団に、この協定は重要な「地政学的シグナル」を送ったと述べ、「ロシアから離れ、新たな市場やサプライチェーン(供給網)などを探す必要があることは明らかであり、この協定はまさにそれに貢献する」と強調した。

ニュージーランドのアーダーン首相は、貿易協定構想が最初に浮上してから14年間かかったと述べた。

EUとNZのFTA交渉は2018年に始まった。FTAによりEUから輸出する衣料品や化学製品、医薬品、ワインなどの関税が引き下げられる。

EUは、NZ産牛肉の輸入枠を1万トン拡大するほか、羊肉やバター、チーズの輸入枠も増やす。

発効には欧州議会とEU政府の承認が必要で、発効手続きには1年半から2年かかる可能性がある。

北欧2国のNATO加盟、合意履行なければ批准せず=トルコ大統領

[マドリード/アンカラ 30日 ロイター] – トルコのエルドアン大統領は30日、北大西洋条約機構(NATO)加盟申請を巡る約束をフィンランドとスウェーデンが守らなければ、国内の批准手続きを行わないと述べた。

NATO首脳会議の閉幕に当たり記者会見し、北欧2国はテロリストに関する法改正を早期に終える必要があると指摘。

また、トルコがテロリストと見なす73人の引き渡しをスウェーデンが約束したと述べた。28日に合意した覚書では引き渡しについて具体的な約束はなく、北欧2国がトルコの要請に対処するとだけ記されている。

エルドアン氏は「覚書の項目が履行されるか注視し、それに応じて行動する」とし、「両国はまず文書に記された義務を果たすべきだ。さもなければ批准文書を議会に送付するなど問題外だ」と述べた。

覚書によると、北欧2国はクルド人武装組織の「クルド労働者党(PKK)」と「人民防衛隊(YPG)」、トルコが2016年のクーデター未遂事件の首謀者とみる在米イスラム指導者ギュレン師の関連組織を支援しないことなどを約束した。身柄引き渡しの対象者は特定されていない。

スウェーデンのアンデション首相は、引き渡しにおいては国内法と国際法に従うとし、手続きはトルコが提供する情報に左右されると述べた。

イラン核合意復活の可能性低下、間接協議で進展なし=米政府高官

[ワシントン 30日 ロイター] – カタールの首都ドーハで開かれた米国とイランの間接協議は進展なく終わり、イラン核合意復活の可能性が低下したことが分かった。米政府高官が30日、ロイターに明らかにした。

高官は匿名を条件に「合意の見通しはドーハ協議以前よりも悪化しており、日ごとに悪くなっていくだろう」と指摘。「ドーハ協議はよく言えば足踏み、悪く言えば後退と言えるかもしれない。しかし、この時点で足踏みということは、現実的には後退だ」と述べた。

ドーハ協議の詳細には触れず、イランがあいまいな要求を出したり、解決済みの問題を蒸し返したりしたという。「彼ら(イラン)がこれ以上何を望んでいるのか自ら分かっているのかどうか、現時点で私には分からない。彼らは具体的な内容を持ってドーハに来たわけではなかった」と語った。

米FDA、新派生型に対応できるワクチンへの設計変更を推奨

[30日 ロイター] – 米食品医薬品局(FDA)は30日、この秋に開始する新型コロナウイルスワクチンのブースター接種(追加接種)を巡り、現在主流となっているオミクロン株の新たな派生型「BA.4」と「BA.5」を標的に加える形にワクチンを設計変更するよう、製薬各社に推奨した。

FDAの諮問委員会が28日、追加接種でオミクロン変異株への対応を勧告したことを受けた決定。背景には、米疾病対策センター(CDC)のデータで米国の感染者の50%以上をBA.4とBA.5が占めているという事情がある。

バンダービルト大学医療センターの感染症専門家ウィリアム・シャフナー氏は、設計変更されたワクチンが登場すれば、現在のワクチンよりも防御力が高まる可能性があるとの見方を示した。

FDAは、秋の初めから半ばにこうした「修正ワクチン」が使用可能になるとの期待を表明。幹部の1人はロイターに、承認手続きを進める上で新たな臨床試験を義務付けないと話している。

韓国大統領、NATO首脳会議で演説 普遍的価値が脅威にと警告

[ソウル 30日 ロイター] – 韓国の尹錫悦大統領はスペインで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、新たな対立と競争の時代の中で普遍的価値が脅かされていると警告した。ロシアのウクライナ侵攻と中国のロシアへの関与に言及したもの。政府高官が明らかにした。

韓国大統領のNATO首脳会議出席は初めて。

政府高官によると、尹氏は29日に行った演説で「競争と対立の新たな構造が形作られており、われわれが守ってきた普遍的な価値を否定する動きもある」と述べた。

ロシアと中国を名指しすることは避け、一国では解決できない複雑な安全保障上の脅威に国際社会は直面していると指摘した。

同高官は「尹氏はウクライナ戦争に言及した。他のほとんどの参加国と同様に、戦争に対するロシアの責任と国際社会における中国の責任について懸念を示した」と説明した。

首脳会議には韓国のほか日本、オーストラリア、ニュージーランド(NZ)がオブザーバーとして出席した。

同高官は「(これら4カ国の首脳は)それぞれのインド太平洋戦略を模索している」とし、「その中心には中国に対する懸念とさまざまなジレンマがある」と述べた。

NATOは29日の首脳会議で今後10年間の防衛・安全保障の指針となる新たな「戦略概念」を採択し、ウクライナ侵攻を続けるロシアを「直接の脅威」と位置づけた。さらに今回初めて中国について言及し、中国が「深刻な挑戦」を突き付けていると指摘した。

中国外務省の趙立堅報道官は30日の定例記者会見で、NATOの新戦略概念に断固として反対すると表明。NATOに対し「根拠のない非難や挑発的な発言」を直ちにやめるよう求めた。

「NATOの戦略概念文書は事実を無視し中国の外交政策の信頼性を傷つけ、中国の通常の軍事展開や国防政策を批判して対立をあおるものだ」と述べた。

日韓豪NZがNATO首脳会議に出席したことに関する質問には、異なる国同士が関係を発展させる中で第三者を標的にしたり、その利益を損なったりしてはならないと回答。「中国はNATOの動向を注視し、中国の利益を害する問題があれば静観しない」と述べた。

インタビュー:物価上昇、企業・家計収益への影響懸念=全銀協会長

[東京 1日 ロイター] – 全国銀行協会の半沢淳一会長(三菱UFJ銀行頭取)は、円安やロシアのウクライナ侵攻による資源・原材料高で物価が上昇していることについて、企業収益や家計所得へ負の影響が広がっていくことに懸念を示した。

半沢会長は、ロイターとのインタビューで、1ドル=135円程度で推移する為替相場について、海外生産へのシフトで従来ほどのプラス効果はないものの、輸出企業にとっては「総じてプラス」との見方を示した。一方で、円安は輸入物価の上昇につながっており「急激な為替変動で経済的な影響は相応に出てくる。しっかりと注視していく必要がある」と指摘した。

金融政策については、日銀の専管事項であり個人的見解と断ったうえで「日銀が考える政策効果と副作用のバランスをしっかり考えた政策運営が必要。適切な判断をしていただくことを期待している」と述べた。

日銀を除く世界の中央銀行の多くは、コロナ禍で緩和した金融政策の引き締めに動いている。仮に日本でも金融緩和政策の転換がはかられ、金利上昇局面となった場合は「短期的に見れば、保有する資産の価格が下がるという面がある」とする一方で「景気の回復と平仄を合わせた金利の上がり方を想定すると、中長期に見れば、貸出も増えるし、保有資産の利回りも上がっていくので、プラス効果がしっかり出てくる」と指摘。短期的に見るか、中長期的に見るか、また、金利の上がり方のペースによって銀行業界への影響は異なってくると説明した。

半沢会長は高島誠会長(三井住友銀行頭取)の後任として1日に就任した。

*インタビューは6月23日に実施しました。