メキシコGDP、第4四半期は0.1%減 定義上の景気後退局面に

メキシコ、景気後退局面に 第4四半期GDP0.1%減

[メキシコ市 31日 ロイター] – メキシコ国立統計地理情報院(INEGI)が31日に発表した2021年第4・四半期の国内総生産(GDP)速報値(季節調整済み)は前期比0.1%減少し、2四半期連続で縮小した。中南米2位の経済大国メキシコは、テクニカルリセッション(2・四半期連続での前期比マイナス成長)と定義される局面に入った。

ロイターがまとめたアナリスト予想は0.3%減だった。第3・四半期には0.4%減少していた。

メキシコのヨリオ財務次官は28日、テクニカルリセッションには新型コロナウイルスに関連した経済変動や世界的なサプライチェーン(供給網)の問題が考慮に入っていないと主張。世界的な供給のボトルネック、原材料の価格上昇、地上交通や海上輸送のコスト上昇などが経済に悪影響を与えていると指摘した。

エコノミスト・インテリジェンス・ユニットの中南米・カリブ海地域担当ディレクター、フィオナ・マッキー氏は「メキシコはブラジルと同様にテクニカルリセッション入りした。メキシコの実質GDPは新型コロナ前の19年半ばに記録したピークを4%下回るという極めて残念な結果となった」と指摘した。

メキシコ中央銀行の政策委員、ジョナサン・ヒース氏は「2四半期連続のマイナス成長になったからリセッションというのは、リセッションを単純化している」とツイッターに投稿。

「2四半期連続のマイナス成長になった場合、リセッションの可能性は高まるが、それだけでは十分ではない。リセッションは深さ、期間、広がりという3つの要件を満たさなければならない。今のところ、満たしているのは期間だけだ」と指摘した。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスのアナリスト、レンゾ・メリノ氏は、投資におけるネガティブなモメンタムが続いていることから22年の経済成長率はメキシコ当局の目標よりも低くなると予測した。

一方、キャピタル・エコノミクスの新興市場エコノミスト、ニキル・サンガニ氏は「メキシコは今後長く不況にとどまることはないだろう。供給不足が緩和されつつあるとみられ、自動車生産が強化されると同時に、アウトソーシングの法律による生産量の減少もまもなく解消に向かうだろう」との見方を示した。

しかし、サンガニ氏は短期的には新型コロナのオミクロン変異株による感染者数急増に伴う規制の強化、長期的には緊縮財政と金融引き締めが国内経済を圧迫するため、今後数四半期は回復が鈍化すると予想している。

INEGIの発表によると、サービス経済を構成する第3次産業は、季節調整済みベースで第4・四半期に前期比0.7%縮小した。

農業や漁業、鉱業を含む第1次産業は0.3%増、製造業を含む第2次産業は0.4%増えた。

メキシコのGDPは1930年代の大恐慌以来最悪の不況となった2020年に8.5%減少後、21年通年では5.0%増となった。

第4・四半期GDPの前年同期比は1.0%増だった。

INEGIは第4・四半期GDP確報値を2月25日に発表する。