米大統領、高額薬価巡り製薬会社批判 抑制策の早期可決要請

米大統領、高額薬価巡り製薬会社批判 抑制策の早期可決要請

[ワシントン 6日 ロイター] – バイデン米大統領は6日、製薬会社は医薬品の価格を不当につり上げていると批判し、薬価を抑える対策を盛り込んだ社会保障関連歳出法案「ビルド・バック・ベター(よりよき再建)」を可決するよう議会に求めた。

「価格上昇は企業が利益の最大化を狙う行為の裏返しで、誰も患者のために立ち上がっていない」と強調した。治療に使うインスリンの支払いに苦労している糖尿病患者2人との面会後に語った。

バイデン氏と与党民主党は当初、薬価引き下げの包括案を打ち出したが、中道派議員からの反対で大幅に内容を縮小した。

歳出法案にはインスリンの月額上限を35ドルに設定するなどの薬価に関する規定が盛り込まれており、下院を既に通過している。バイデン氏は上院でも可決するよう呼び掛けた。

インスリンは1瓶の製造コストが10ドルを下回っているが、1カ月分の販売価格は平均が約375ドルで、1000ドルに達する場合もあると説明。過去10年間でインスリン価格は15%以上値上がりしているとし、「製薬会社は現在、市場が許容しうる限界に価格を設定している」と強調した。

インスリン製造を手掛けている企業は主に、イーライリリー、ノボノルディスク、サノフィの3社。

35ドルの月額上限は、医療保険に入っていない患者には適用されない。また、税金で利用者の支払いを補助するもので、薬価が引き下げられるわけではない。

製薬会社側は、薬価の上限設定は新薬開発に悪影響を与えると主張している。議会の報告書によると、2016─20年の期間に製薬大手が自社株買いや配当支払いに使った金額は、研究開発費を500億ドル上回った。